I-Φcurveとは
検出コイルで計測された磁束Φは、検束コイルの反対にあるコイルを介して超伝導量子干渉素子(
Superconducting QUantum Interference Device)に伝えられます。磁束がSQUIDを貫こうとすると、
打ち消すように超伝導電流が流れます。超伝導電流が一定の値を超えると、磁束がSQUIDを貫通し、
電圧が生じます。この電圧を測定することで間接的に磁束の大きさが計測できます。
磁束の大きさとSQUIDを流れる超伝導電流の関係を曲線で表したものがI-Φ curveです。
SQUIDを貫通する磁束の大きさはΦ0=2.07×10-15Wbずつの飛び飛びの値となります。
超伝導状態で、飛び飛びの値(=量子化)で、干渉波のような波形を出す素子ということで
超伝導量子干渉素子という名前がつきました。
但し実際にはI-Φ curveは周期的な関数であり、計測された電圧だけでは正確な磁束がわかりません。
そこで発生したフィードバックコイルを用いてSQUIDに磁場を加えることで磁束を計測します。
この回路のことを磁束固定ループ(Flux Locked Loop)といいます。
正確ではありませんが、TunerやSquiddlerの
- BiasはBias電流に関する電圧、
- Offsはフィードバックコイルに関する電圧、
- Gateは増幅器に関する電圧、
と理解しています。しかし実際のtuningの際にはこういった知識は不要です。雑音だらけにならないようにするには、
脳磁計に愛を持って接し、各チャンネルの個性を受け止め、
機嫌を損ねないよう日ごろから尽くすことが肝要です。