双極子推定結果

平成16年12月27日のphantom testの結果です。 200nA、50回加算を行い、潜時50msecで全チャンネルを用いて単一等価電流双極子推定を行っております。 phantomが均質導体球ではないのですが、球モデルとして電流双極子を推定しています。球の中心座標は(0,0,0)です。 ポルヘムスの推定結果は以下のとおりです。

Measure HPIの中心座標は

となっています。以下が推定された単一双極子の結果です。

dipole 25-28とdipole 29-32の真の値のz座標は入れ替わっているような気がします。
検出コイル別の誤差は以下のとおりになりました。

dipole 25-28とdipole 29-32のz座標は入れ替えています。
球の中心からの距離でまとめ、ズレの平均を取ると表のようになりました。

推定値の信頼性の指標は
goodness of fitness

confidence volume

となりました。
因みに推定された電流の大きさは

と流した筈の電流 200nAの約半分になっています。
この結果だけを見ると、どうもマグネトメーターは使わないほうが精度がいいような気がします。
因みに50msecで検出された最大傾斜磁場・磁場は下図のようになりました。


具体的にイメージするため、推定された双極子を三次元上にプロットしました。
紫が真の値、赤が平面型グラジオメーター+マグネトメーター、緑が平面型グラジオメーターのみ、 青がマグネトメーターのみで推定した等価電流双極子です。
センサーから離れた球の中心部分の双極子の位置は真の値からズレています。 均質導体球モデルを用いているので、電流の向きは球の接平面方向のみになっています。