測定手技
下図のようにphantomをセットします。
次にAcquisitionを起動し、Projectは
test
、Subjectは広島大学病院の場合
phantom Phyllis
を選択します。Acquisitionはdefaultの
0.10...200Hz
、 On-line averagingは下図のように設定します。
Ref.eventは
6(6)
、潜時は
-50...100msec
、加算回数は
50回
としました。 尚、マニュアルでは加算回数は100回です。
次にHPIをプロットします。HPIコイルはphantomの前後左右の穴の4つについています。 この左・前・後ろのHPIをプロットします
真の値
場所
x
y
z
左耳
79.5
0.0
0.0
鼻根
0.0
79.5
0.0
右耳
-79.5
0.0
0.0
測定値
場所
x
y
z
左耳
80.0
0.0
0.0
鼻根
0.0
79.7
0.0
右耳
-79.5
0.0
0.0
ポルヘムスの精度が2mm程度ですから、こんなものでしょうか。
次にphantomの後ろのHPIを加えた4点をプロットします。 尚、後ろのHPIはプロットする際に、HPIセンサーから前方に離してプロットしないと、精度が悪くなります。
真の値
場所
x
y
z
左
79.5
0.0
0.0
前
0.0
79.5
0.0
右
-79.5
0.0
0.0
後
0.0
-79.5
0.0
測定値
場所
x
y
z
左
80.0
0.3
-0.1
前
0.0
80.0
0.2
右
-79.5
0.2
-0.1
後
1.2
-79.1
-0.5
OKとします。そして下図のようにphantomを脳磁計にセットします。
前側のHPIコイルが完全に隠れるようphantomをやや後ろ向きに設置するのがコツだそうです。
センサー、HPIコイル(黒)、電流源(紫)の位置関係は下図のようになります。
センサーは一辺28mmの正方形です。phantomを脳磁計内面に密着させていますが、 液体ヘリウム容器内のセンサーと脳磁計内面には真空断熱層の厚さ分の約3cm程度の隙間がありことがわかります。 次にmaintainanceの中のphantomDipoleControlをクリックすると
phantom source control panelが開きます。
ここのDipole amp p-pはマニュアルでは1000nAmとなっていますが、 生理学的にありえないので200nAmを選択します。
尚、phantomでdipole推定された電流量は、選択した電流量の約半分程度に推定されます。
Acquisition controlの
GO!
を押し、Measure HPIのボタンを押します。
何回やっても
Warning: Signal quality in coil2 possibly insufficinent.
Suggestion: Redo HPI
となります。ここでcoil2とはphantom前側のHPIコイルです。 4つのHPIコイルに同時に電流を流していることが原因かもしれないと思い、
/neuro/dacq/setup/megacq.defs.localファイルを開き、
DEFhpiProgName
hpi_vv
#DEFhpiProgName
hpi_psd
を
#DEFhpiProgName
hpi_vv
DEFhpiProgName
hpi_psd
に書き換えて、電流をHPIコイル1つずつに流してましが、 HPI fitting resultsに同じような警告画面がでるので諦めます。
次に先ほどのphantom source control panelに1〜32までの数字を入力し、Do it!ボタンを押します。
50回加算したところで、Acquisition controlsのStopボタンを押し、データを保存します。
次にSource Modellingを立ち上げ、保存したfiffファイルを読みます。 均質球モデルの中心座標は(0,0,0)とします。
FileからEnter commands...F11を選びCommand interpreterを開きます。
チャンネルの選択をしてもいいのですが、とりあえず全チャンネルを用いることとします。
fit 50
と入力すれば潜時50msecで全チャンネルを用いた等価電流双極子が推定されます。
推定された双極子の情報はdipole fittingに表示されます。