BESAとの比較

広島大学病院脳神経内科BESA(Brain Electric Source Analysis) というソフトを購入してあったのでphantomデータを入れてみました。

実は使うのは初めてです。
メニューバーからFile->Openから目的とするFIFF fileを開きます。 BESAはHPIで頭皮上をプロットした点を用いて球の中心座標を求めるようですが、今回用いたphantomデータにはHPIの位置しかありません。 phantom球面上をプロットしたデータを読ませようとて何度も試みたのですが、どうもうまく読めないようです。
These are phantom dataにcheckを入れて球の中心座標を[0,0,0]としました。

中心座標はfilename.cotという名前で保存されました。拡張子はcotですが、テキストファイルです。
File->Head Surface Points and SEnsors->View Allを選択し、

球の中心座標をみました。

中心座標が[0,0,0]になっていませんが、よしとします。
右下のDisplay Timeボタンを押してを0.2秒とし、潜時45〜55secあたりを左ボタンでドラッグし、右クリックします。 このとき、おそらくmagnetometerとgradiometerの全306チャンネルが選択されています

ポップアップメニューからSource Analysisを選択すると、潜時の設定以外はdefault状態として Source Analysisボタンを押します。

おなじみのBESA特有の顔のwindowが表示されました。

ようやく電流源推定ができます。
BESAにはいろいろな電流源推定ツールがあるようですが、メニューバーからFit->Genetic Algorithmを選びました。

電流源の数を1つとしてStartボタンを押します。

電流源が推定されました。

電流源の座標の数値は??。
とりあえずFile->Save Solution AS...を選択して電流源の座標をbsaファイルとして保存しました。

このbsaファイルはテキストファイルでした。
以上の過程をphantomの電流源32個について行い、32個のbsaファイルを得ました。
で、結果です。magnetometerとgradiometer両方使っています。

球の中心からの距離でまとめ、ズレの平均を取ると表のようになりました。

センサーから離れた、球の中心部ではBESAのほうが推定精度がよくなっています。 このphantomを使った電流源推定はBESAの思想に沿ったものです。即ち電流源の数、位置、方向が固定されたと仮定して解をといています。 またNeuromagのSource Modellingでは1サンプルにおける電流源推定であったのに対し、 BESAのGenetic Algorithmでは潜時45〜55秒のサンプルがあり、球中心部分を電流源とした 信号・雑音比が改善したことも、BESAにとって有利だったためと思われます。